Nobuto Osakabe Photographer

vol.7 ベニッシモ

イタリアのパドヴァという街を訪れた。
ベネチアから西にタクシーで1時間もかからないところにある人口約21万人の街。街に派手さは全然なく、本当に落ち着いた古い街って感じだった。

イタリアには初めてきたので、とりあえずピザとパスタはおさえておきたいと思い、ガリレオ・ガリレイ通りにあるピザ屋に入った。
イタリアの飲食店は比較的オープンが遅く、19:00とか19:30にお店が開く。このピザ屋も19:00にお店に入った時は誰もお客はいなかったけど、20:00前には満席になった。
イタリアのピザは美味しい。パスタも美味しい。
でも、日本で食べるピザやパスタのほうがもっと美味しい。。。と思った。
ヨーロッパの料理は、基本的にお酒を飲む人のために作られている気がする。なんとなーく少し塩気が強い。美味しいんだけども。毎日食べていたら喉がかわく。
ドルチェも美味しい。でも甘い。むしろ甘すぎる。クリームブリュレ甘すぎ。でもエスプレッソを飲むといい感じ。
食べものと飲みものをたして、ちょうどいいバランスになるように考えているのかな。

あとイタリアの人は本当にフレンドリー。特に陽気なおじさんおばさんが多い。
イタリア語の巻き舌感も空気をマイルドにしてくれるし、チャオ〜チャオ〜。グラッチェ〜。ってのばす表現がとても可愛い。
お洒落なおじさんも多い。ホテルの朝食で見かけた綺麗な赤いニットに黒ブチ眼鏡、髪はピシッって決まっていて、ピッカピカの革靴のダンディーなおじさん。地方都市の庶民的なホテルの朝食ですら、かっこいい。日本のホテルにいる浴衣で寝癖おじさんたちとは全然違うね。部屋のスリッパで食べてるもんね。

今回行きたかったけど行けなかったのは、世界遺産にもなっている世界最古の『パドヴァ植物園』。
「ゲーテの棕櫚(しゅろ)」という1585年に植えられた植物園で最も古い木がある。詩人のゲーテが1786年にパドヴァ植物園を訪れた時に、この棕櫚の木に感銘を受けたので「ゲーテの棕櫚」と言われている。1585年からだと樹齢434年。
ホテルのエントランスにも、かなりの樹齢のオリーブの樹が2本あった。おそらく何百年も経っているのだろう。

我が家のベランダにあるオリーブは、揷し木から育ててまだ2年目。
少しずつ幹を太くして、いつか大樹になってほしい。