Nobuto Osakabe Photographer

匂い

「いい匂いがする〜。」っていう言葉が好きだ。
この言葉を聞いただけで笑顔になるし、あたたかい気持ちになる。

でも匂いを人に伝えるのってとても難しい。
目には見えないし、形がないものだから、いい匂いを他の人に伝えても理解しているのかわからない。そもそも匂いの感じ方も人それぞれだから、いい匂いの定義ってすごく曖昧なものだと思う。でも「いい匂い」って人を確実に幸せにしていると思う。

子どもができる前に「赤ちゃんっていい匂いがするんだよねー。」っていう話を聞いた。その時は、ミルクの匂いとか石鹸の匂いとかかなぁって想像していたけど、実際、子どもができて匂いをかいでみるとなんとも言えない「いい匂い」がする。寝ているときに体中をくんくんと嗅ぎまわってしまうほどいい匂いがする。でも言葉でそれを表現するのってとても難しい。適した単語が見つからない。だから人にうまく伝えることができないのが残念。

もうすぐ2才になる子どもは、汗の匂いとか、遊んだ後の土の匂いとか、食べものの匂いとかいろんな匂いをまとっているけど、それでも全部いい匂いだと思う。今でも鼻を近づけて匂いを胸いっぱいに吸い込みたくなってしまう。この匂いが、ちゃんと僕の記憶に残って欲しいと思う。匂いの記憶ってふとした時にしか帰って来ないから。