Nobuto Osakabe Photographer

vol.28 8月1日

8月1日は、僕にとって特別な日だ。
2014年の8月1日、僕は独立してフリーランスになった。28歳の夏だった。独立する前にそんなにたくさん仕事をしていたわけではないではなかったので、すぐに仕事が舞い込むことはなかった。暇な日も多かったけど、なぜか自分を信じていた。根拠なくなんとかなるだろうと思っていた。今振り返れば大変な時期もあったが、こうしてなんとか生きているからなんとかなったんだろう。そしてこれから先も、多分なんとかなると思っている。
世間は今もまだコロナコロナと騒いでいるが、はっきり言ってもう聞き飽きた。毎日の新規感染者数はどんどん増えていく。東京では昨日463人、今日472人、全国では過去最多の1579人を記録した。正直言って、もう自分の身は自分で守るしかないって感じになっていると思う。自分が感染するということは、自分が人に感染させるということで、その両方が嫌な僕は静かに自粛している。コロナなんて誰が想像できただろう。今頃、東京オリンピックが開催されているはずだったのに。こんな感じだと来年のオリンピック開催の可能性はかなり低いと思う。世界中のコロナが収束しないと開催は難しいんじゃないのかな。それはまだだいぶ先な気がする。ワクチンや特効薬ができたとしても、すぐに人間に投与できるわけがない。臨床実験を重ね、問題がないことがはっきりとしてからじゃないと怖くてしょうがない。1日でも早く世界中が安心して過ごせる日が来ることを願うばかりである。
でも、コロナに怖がっている日々にももううんざりしているので、最大限の感染予防をして、気を緩めず先に進まないといけないと思う。Withコロナとか巷では言われているけど、最低限の生活を維持する為にもコロナ禍のなかでどう過ごすのかを常に考えなければならなくなっている。
8月に入り、やっと梅雨が明けた。今年は雨が長かった。ジメジメした暗い日々がやっと終わる。ベランダに干した洗濯物たちが喜んでいるように見える。食後のコーヒーを淹れようと思ったら挽かれた豆がなかったので手動ミルで豆を挽いた。手動ミルは面倒だけど、挽いている時の感触がわりと好きだ。初めは固く、がりっとかギギって感じだけど、徐々にスムーズになっていき、最後の豆が砕けだ瞬間のスーっていう感じは、なんとも言えないスッキリ感がある。アイスコーヒーにしたかったので少し多めに豆を挽き、ドリッパーにお湯を注いていたら、想像以上に豆が膨らみ、溢れそうになった。慌ててドリッパーをはずそうとした時、なぜかわからないけど、手に熱湯をじゃーってかけてしまった。手の甲を少し火傷した。すぐに流水で冷やし、凍った保冷剤を患部にあて続けた。ピリピリジンジンと痛む。十分に冷やしてから子どものオムツかぶれ用のアズノール軟膏0.033を塗った。チューブから青色の薬がでた時はちょっとびっくりした。青いから少しスースーするのかなと思ったけど、ピリピリジンジンはヒリヒリになった。窓の外では、今年初の夏日に蝉たちがジージーシャーシャー大合唱していた。