Nobuto Osakabe Photographer

vol.39 空

心穏やかじゃない日々が続いているからか、気づくと空を眺めている。
この時期の空は刻々と変化し、その一瞬を逃したらもう二度と出会えないんではないだろうかと思わせてくれるほどドラマチックだ。
梅雨が終わり本格的な夏がはじまった。
7年前の8月1日。僕はフリーランスになった。
その約一年前の2013年9月7日。1964年以来56年ぶりの東京オリンピック開催が決まった。
フリーランスになった頃から、オリンピック関連の仕事がいくつか始まりだしていたし、オリンピックへの希望と期待はかなり大きかった。実際に今年のオリンピックで活躍している選手の何人かは撮影させてもらったこともある。アスリートの撮影は、とてもナーバスで制限がかなりあるけど、ファインダーと通してみる彼らは眩しすぎるくらい輝いている。毎日画面を通してだけど、彼らの活躍を心から願っている。
コロナは連日勢いを増している。気にし過ぎてもいけないし、自分ができる限り最大の注意を払って行動はしている。でもネガティブなニュースが続くと視界が開けない。
そんなとき、静かに遠い空をみて写真を撮る。
少しだけ気持ちがリセットされる。