Nobuto Osakabe Photographer

vol.53 京都の雪

正月帰省から東京に戻り、次の日京都へ出かけた。ここ10年で、京都には数え切れないほど行っている。知り合いも増えたし、どこになにがあるかなどの土地勘もだいぶ付いた。最近はコロナ禍もあり、なかなか人に会うことができなかったけど、今回は久しぶりにたくさん人と会えて、京都を満喫できた。
3日間の滞在の初日は仕事をしていたけど、残り2日は自由に過ごしていた。1日目の夜中から雪が降りだした。翌朝ホテルの窓から外を眺めたら、10cmくらいの雪が積もっていた。京都での雪は初めての経験だったので、テンションが上がった。知人との約束の前に、梅小路公園へ出かけた。梅小路公園は、何年も前の「京都音博」以来で、一面の雪景色は、僕の知っている京都の景色ではなかった。1人で雪だるまを作っている女性がいて、僕以上にテンションが上がっていた。その人に通りがかりのおじさんが話かけていて、どんな話をしたのかわからなかったけど、おじさんも雪だるま作りに参加した。大きな雪玉をもう一つの雪玉に二人で必死にのせようとしていた。よほど重いのか、うまくいかずに2人は諦めていた。僕は、寒くてお腹が空いたので、志津屋に入りカルネとコーヒーを頼んだ。イートインでのカルネは、温めて直してくれてパンがサクッとした。いつも以上に美味いと思った。
次の日、三条京阪近くの器と本をあつかう店nowakiへ行き、荒井良二さんの個展『 #たとえばあっちいってみるとか 』を見た。子どもたちのお土産に荒井良二さんの絵本『こどもたちは まっている』と長新太さんの絵本『ちへいせんのみえるところ』を買った。その後、ホホホ座浄土寺店へ行き、行司千絵さんの『服のはなし』、山下賢二さんの『喫茶店で松本隆さんから聞いたこと』を買って帰った。まだまだ行きたいところ、会いたい人はたくさんいたけど、詰め込み過ぎても自由度がなくなるので、またの機会にした。次に京都へ行くのは、おそらく東京からではなく佐賀から行くのだと思うと、京都から東京への新幹線でいろんな思い出が蘇った。
佐賀に住んだ後、実は京都に住みたいと思っている。いつになるかわからないけど、その日が来るのが楽しみだ。